日本史にふれる夜 その4
ブログの中の人2 第4回目の投稿
に続き
今夜も白洲次郎について書いていきます。
イギリスから帰国後、正子と結婚し
日本食糧工業の取締役となった次郎。
終戦後の内閣で外務大臣となる吉田茂と面識を持つようになります。
吉田茂がロンドンに駐英大使として赴任していた際に、次郎と交流を
深めることとなったのです。
余談ですが、
次郎の義父である樺山愛輔は牧野伸顕(大久保利通の次男)と親しく、
牧野の娘と結婚したのが吉田茂でした。
罵声を交わす喧嘩も多かったようです。
しかし、歳が離れていても本音でぶつかりあう2人の間には
信頼関係があったと言われています。
その後
第二次大戦に巻き込まれる次郎でしたが、敗戦を予測して会社を辞め、
町田市北部に疎開します。
そして終戦後
吉田茂は外務大臣、終戦連絡事務局の総裁を兼任し、
次郎を参与に委任しました。
彼が選ばれた理由は英語力に長けていただけではなく、
はっきり物を言える交渉力だと言われています。
つまり、イギリス留学で学んだ
「プリンシパル」を貫いていたのです。
そうして
交渉がすすむなかで
白洲次郎が「従順ならざる唯一の日本人」と
GHQから言われるきっかけとなる出来事が起こります。
続きは次回
白洲次郎とマッカーサーについて書いていきます。
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蒼き狼
蒼き狼
「上天より命ありて生まれたる蒼き狼ありき。その妻なる惨白き牝鹿ありき」。
モンゴル帝国の歴史書「元朝秘史」では巻頭で次のように述べられている。
「蒼き狼」は井上靖による、家族5人から200万の騎馬軍団を率いて、アジア・ヨーロッパを席巻するチンギス・ハーンを描いた小説。
初めて「蒼き狼」を読んだのはぼくが高校生のときだった。文庫本一冊で完結し、とても面白かったので一日で読み切ってしまった記憶がある。
スケールの大きさもさることながら、当時のぼくの心に一番響いたのは鉄木真(テムジン、のちのチンギス・ハーン)の出自とそれに苦悩する姿だ。
当時のモンゴルは少数民族の戦いに明け暮れる、戦と略奪が日常の世界だった。鉄木真の母、ホエルンも他民族に略奪され、さらに鉄木真の父であるエスガイに略奪され、モンゴルに連れてこられたという経緯を持つ女性だった。その後、エスガイとホエルンの間に産まれた子供たち、鉄木真の弟たちは確実にエスガイの子だったが、鉄木真だけは自分の父がエスガイであるかどうかわからなかった。
エスガイはモンゴル族の族長であり、戦にも強く、モンゴル族の人々から尊敬され、鉄木真自身も強い父を尊敬していた。だが鉄木真がエスガイの子ではない、という噂がモンゴル族の中で流れ、それが鉄木真や彼の弟たちにも伝わり、それが大きな確執となっていく。
エスガイは不運にも敵対する部族から毒を盛られ、命を落とす。エスガイを失った、モンゴル族の人々は、まだ幼かった鉄木真やその家族を見限り、鉄木真とその家族は彼らだけで戦と略奪の横行するモンゴルで生きていかなくてはならなくなった。
さらに不幸は続き、鉄木真の弟の中のうち2人が鉄木真に対して敵対的な行動をとるようになった。鉄木真は小さな家族とはいえ、族長の立場から秩序を保つため弟2人のうちのリーダー格の弟を殺すことを決意する。
次回に続く。
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半世紀ぶりの映画化「オン・ザ・ロード」収録!世界文学全集
こんにちは、ブログの中の人3です。
今回は世界の人々に愛された文学作品の数々をまとめた
まさに夢の文学全集をご紹介します。
それがこちら
河出書房新社 創業120周年 記念企画
池澤夏樹=個人編集 世界文学全集
芥川賞をはじめ、紫綬褒章など数々の賞を受賞した小説家・池澤夏樹氏が
世界の名作文学を編集した読み応えのある全集です。
その中でも私が特に注目したいのは、
全集のスタートを飾るにふさわしい名作
ジャック・ケルアックの『オン・ザ・ロード』です。
1940年代から50年代のアメリカを舞台に、
自由を求めてもがき続ける若者たちの姿を描いた作品で、
作者のジャック・ケルアック自身の体験をもとに書かれた、
自伝的小説となっているそうです。
この『オン・ザ・ロード』に注目したのには2つの理由があります。
1.半世紀ぶりの新訳発売
この小説は1957年に発売され、
ヒッピーら若者を中心に爆発的な人気を誇った作品です。
そして日本で初めて翻訳・発売されたのは1959年。
しかし現代の若者は、当時とは違ったストレスや悩みを抱えています。
読み手としても「時代背景のギャップ」に悩むのではないか…
そう思っていたらなんとこの本、
このたび半世紀ぶりに新訳されたものが掲載されているそうです!
けっこう気になりますね…
2.8月より映画が公開予定
若者のはちゃめちゃな人生が映画化されます。
8月より順次公開とのことなので、
今から小説を読んで映画を楽しみにしてみてもよいかもしれませんね。
そのほかにも、世界的ベストセラーとなった
フランソワーズ・サガンの『悲しみよこんにちわ』など
世界の名作文学を多数収録しています。
ぜひ一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。
【今回御紹介した書籍】
河出書房新社 創業120周年 記念企画
池澤夏樹=個人編集 世界文学全集
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日本史にふれる夜 その3
ブログの中の人2 第3回目の投稿
前回の「日本史にふれる夜 その2」に引き続き
イギリスから帰国した白州次郎について書いていきます。
実家の白州商店が倒産し、次郎は1928年にイギリスから帰国を余儀なくされました。
彼は悲運にも本国に戻ることとなりましたが、
日本で妻となる正子に出会うことができ、2人は結婚します。
実家が倒産したこともあり、多くの家族を食べさせなければならない次郎
しかし、英字新聞、商社、貿易会社を転々とし、職が安定しませんでした。
それでも彼は腐ることなく、1937年に日本食糧工業の取締役となります。
そして、海外に赴くことも多かった次郎に転機が訪れます。
終戦後の内閣で外務大臣となる吉田茂と面識を持つようになったのです。
吉田茂と接点があったことにより次郎の人生が大きく動き始めます
次回はいよいよクライマックス
太平洋戦争、GHQとの交渉について書いていきます!
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伊勢神宮
今回は三国志ではなく、伊勢神宮を取り上げたいと思う(三国志についてはまた書きます。書くことはたくさんあるので。)
NHKの「歴史秘話ヒストリア」という番組で伊勢神宮について放送していた。今年は式年遷宮の年だそうな。式年遷宮は現在の社殿の隣の敷地にまったく同じ社殿を建て替える。これがおよそ1300年間繰り返されてきた。こうして20年ごとに新しい社殿に神様が引っ越し、1300年たった今でも当時と同じ建築法式が伝承されている。
20年ごとにつくられるのは社殿だけではない。1600にもおよぶといわれている宝物も全く新しく作り替えられる。神宮徴古館では以前の宝物が展示されている。
日本書紀によると、伊勢神宮のはじまりは大和朝廷が天照大神を祀ったことにあるとされている。神話によると天照大神は奈良盆地にいたがより居心地のよい場所を求めて伊勢に向かった。その案内役は猿田彦が務めたという。
また伊勢神宮には天照大神だけではなく、地元の豪族の神を祀る場もある。大和朝廷は地元の豪族に天照大神に食事を作るという役割を与え、共存していた、と考えられている。当時の大和と伊勢の文化の融合の跡が見られるらしい。
また伊勢神宮の社殿についても非常に興味深いものがあった。伊勢神宮の社殿のデザインはとてもシンプルだが、このシンプルさの中に最大の芸術があるとの評価を受けている。装飾によるデザインよりもシンプルさの中に芸術性を出す、というのはとても評価されるものらしい。ぼくは全く門外漢だが、ホームページを作成するときもシンプルに以下に見栄えがよいものを作れるか、というのが自分の中でのテーマの一つでもあるので、伊勢神宮の社殿と共通しているものがあるかもしれない。
番組では他にも天武天皇、持統天皇と伊勢神宮との関わりなども開設されていたが、小1時間の番組の中でも新たな発見がたくさんあった。日本人なら一度は行くべきと言われている伊勢神宮。今年中に一度は行ってみたいなと思う。
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「ガゼボ」を読んで | レイモンド・カーヴァー著 村上春樹訳 「愛について語るときに我々の語ること」収録作品
こんにちは、ブログの中の人3です。
今回は、以前ご紹介させていただいた
レイモンド・カーヴァー著 村上春樹 訳
短編集「愛について語るときに我々の語ること」から
私のお気に入り作品「ガゼボ」をご紹介します。
→ ご紹介記事:「愛について語るときに我々の語ること」を読んで | レイモンド・カーヴァー著 村上春樹訳
↓↓↓以下、作品のネタバレを含みます。ご注意ください。↓↓↓
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個人的感想でこの作品の感想を述べるならば
「絶望と希望は比べられるが混ざらない」ですかね…
はっきり言ってまったく明るくない話です。
舞台はアメリカの片田舎。
そこでモーテルを営む夫婦、ドゥエインとホリー。
物語は底なし沼に沈みゆく二人の描写からはじまります。
希望に満ちていたと思われた二人の生活に入る亀裂。
亀裂の発端をつくったのは妻のホリー。
そして亀裂をつくったのは夫のドゥエイン。
亀裂はどんどん大きくなり、夫の仕事ぶりを、妻を、
そして妻の希望すらも飲み込み、
二人は底なし沼に足を取られるように
少しずつ亀裂の底に沈もうとしていました。
この物語の中で妻・ホリーは終始、
これまでの自信に満ち溢れていたであろう自分自身への妬みを、
そしてそんな自分を「殺して」しまった夫・ドゥエインへの恨みを吐き出し続けます。
それがとても痛ましくて、かつとても共感できます。
どうしようもない状況に立たされたとき、
信じる者に裏切られたとき、
もう立てなくなったとき、
人がとる行動はまさにホリーのような行動なんだと思います。
物語のタイトル「ガゼボ」は、
明るく慎ましく一生を終えたであろう老夫婦の
家の裏にあるあずまやを指しています。
なんとなく、「ガゼボ=手の届かない希望」なのかなと思っています。
ドゥエインとホリーは「ガゼボ(希望)」にたどり着くことなく物語は終了します。
老夫婦とは対照的に、絶望という闇に引きずられていくドゥエインとホリーを
皮肉のようにあぶりだしたタイトルです。
(レイモンド・カーヴァーの作品はそういったものが多い印象があります)
たぶん物語はこの後も続いていくんでしょう。
でも、私たちが読めるのはここまで。
ほんとにある家庭のワンシーンを捉えたような生きた描写がすごい作品です。
そのほかの作品も素晴らしいものばかりです。
お時間ありましたら是非一度読んでみてください。
↓↓↓ 作品詳細はこちら ↓↓↓
村上春樹全訳 レイモンド・カーヴァー全集
「ガゼボ」含む全8巻セット
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日本史にふれる夜 その2
マッカーサーを叱りつけた男
として知られていますが
彼はどんな考えを持っていて
どんな人間で
どのような人生を送ったのかのでしょうか。。。
寮生活を通じてイギリスの紳士道と
プリンシプルを叩きこまれます。
プリンシプルとは
原則を忠実に守り貫き通す信念
を意味しています。
1928年に昭和金融恐慌の影響をうけ、実家の白洲商店が倒産し、
帰国を余儀なくされます。
順風満帆で華やかな人生かと思いきや
苦労していたんですね。。。
そして帰国した次郎に、いろいろな人生の転機が
おとずれます。
帰国後の次郎については第3夜にて書いていきます!
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